事業を行うと、販売や仕入など日々の活動を記録するために仕訳を行います。
そして、この仕訳が元となって貸借対照表や損益計算書が作成されます。
仕訳では取引内容をわかりやすく分類するために勘定科目を用います。
今回は、個人事業主特有の勘定科目と印象がよろしくない勘定科目をピックアップしたいと思います。
個人事業主特有の勘定科目
事業主貸
個人事業主が事業用の資金をプライベートのために使ったときに用いる勘定科目です。
たとえば、事業用の財布からプライベートで使うための生活用品を買ったときの仕訳は、
事業主貸00円 / 現金00円
事業主貸は資産のイメージなので、借方(左側)にきます。
事業主借
個人事業主がプライベート用の資金を事業のために使ったときに用いる勘定科目です。
たとえば、プライベート用の財布から事業で使うための本を買ったときの仕訳は、
新聞図書費00円 / 事業主借00円
事業主借は負債のイメージなので、貸方(右側)にきます。
印象がよろしくない勘定科目
融資を申し込む際、創業融資を除いて必ず貸借対照表や損益計算書等の決算書を金融機関に提出することになりますが、貸借対照表に<仮払金や役員貸付金などが載っていると印象があまりよくありません。
仮払金
仮払金は、用途や金額が定まっていない経費を概算で一時的に支払うときに用いる勘定科目です。
この科目が貸借対照表にあると、適切な経費処理が行われていないのではないか?と思われてしまいます。
役員貸付金
役員貸付金は、法人から役員に貸付けをした際に用いる勘定科目です。
この科目が貸借対照表にあると、金融機関が法人に融資したお金が私用に使われているのではないか?本来経費処理する金額を経費処理せずにいるのではないか?と思われていまいます。
仮払金や役員貸付金は金融機関に会計処理が杜撰なイメージや公私混同のイメージを与えてしまいます。
できるだけ発生させないように事業活動をすすめたいところです。